──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ

 1月7日から『光る君へ』の放送がスタートしますね。NHKの大河ドラマでは、戦国時代以前の時代が舞台になることは多くありません。2005年の『義経』、2012年の『平清盛』などで平安時代末期が取り上げられたことはありましたが、それよりさらに150年ほど前の平安時代中期が大河で描かれるのはかなりの異例でしょう。実際に、平将門らを描いた1976年の『風と雲と虹と』に次いで大河史上2番目に古い時代となるそうです。平安時代は日本文化の最高到達地点のひとつなので、『光る君へ』には大きな期待をしています。

 今回の『光る君へ』については、大河で人気の「戦もの」ではなく、「文化」を見せ場にしたいという狙いがあると一部で言われており、次の『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』が「江戸のメディア王」蔦屋重三郎を主人公にしていることから、この2作は大河の新路線となるのではとも見られているようです。