強さだけではなく、強いマインドを持った力士である。相手は豪ノ山。立ち合いはやや弱かったが、痛いはずの右足をかばうことなく前に出て、押し出す。

 終わった後、ニッコリした。見事な優勝であった。

 場所後のインタビューで、「相撲は好きではない」といい放った。だが、自分を応援してくれる人たちのために相撲を取る。

 待ちに待った相撲界にも大谷翔平が現れたのである。

 人種差別ではなく、モンゴル人たちが席巻していた相撲界に、青森出身の24歳が風穴を開けたのである。

 石川県出身で、尊富士のライバルになる大の里と、尊大時代を築いてくれるだろう。

 久しぶりに大相撲がスポーツ誌の一面を飾った。やはり相撲取りは絵になる。

 いや~、長生きはするものだ。

 水原一平の違法賭博事件については、後程じっくり書いてみたい。