週刊誌、特に文春と新潮は精彩のない週が続いている。

 このところの大スキャンダルは、両誌の締め切りに間に合わない日に勃発しているからだ。

 大谷翔平の結婚もそうだったが、今回の大谷の通訳・水原一平の違法賭博も木曜日で、両誌の発売日だった。

 おまけに、大相撲では110年ぶりの初入幕&優勝という快挙を尊富士が成し遂げ、各局ニュースを席巻した。

 私が大相撲に熱狂したのはいつ以来になるだろう。柏戸と大鵬のとき以来だろうか。私は柏戸贔屓だったから、テレビの前で柏戸を応援したが、大鵬にはなかなか勝てなかった。

 大相撲が野球と並んでテレビの花形だった時代だった。

 その熱狂を再び、尊富士が再現したのだ。大鵬に並ぶ初入幕で11連勝。凛々しい尊富士の姿にうっとりした。

 だが、大関の豊昇龍に負けて1敗したが、次の日、新大関の琴ノ若を屠る。だが14日目、朝乃山の一戦で右足首を激しく痛めてしまう。

 下がるときは車椅子で救急搬送。これでは千秋楽は休場か、誰もがそう思った。

 だが、記録よりも記憶に残りたいといった尊富士は土俵に戻ってきた。