1月13日、安倍元首相の狙撃犯・山上徹也が殺人などの容疑で起訴された。

 裁判員裁判が行われるのはだいぶ先のことになるのだろうが、このところ、文春をはじめとする週刊誌が、「拘置所内の山上の肉声」を報じていることに、弁護士たちは疑問を呈していると、当の文春が報じている。

 それは、誤報を含めて様々な報道が出ることで、裁判員たちに「予断」を与えてしまうことになるのを弁護士たちは心配しているからである。

 裁判員裁判が施行されるときも、裁判員たちに「予断」を与えるような報道は控えるようにという注意があった。

 新聞やテレビはそれを守っているのだろうが、週刊誌は彼らのやらない「肉声」を何とか取ろうと日夜奮闘しているのである。

 誤報はいけないが、山上の数少ない肉声を読者に届けるのは週刊誌の使命である。

 弁護士たちには悪いが、これからも肉声報道は続いていくに違いない。