大手映画情報サイト「映画.com」には500件を超えるレビューが寄せられ、評価は5点満点中の3.3(12月20日時点)。高評価が目立つ一方、《裸の王様か?》《下品な駄作》《グロい。意味なく首を斬る》《タイトルに寄せすぎた!?》などかなり辛らつな評価も目立つが、それも納得だという。

「北野監督は6年ぶりの新作となるが、前作まではしっかり“ブレーキ”を利かせ、その根幹を形成していたのが、北野監督の前所属事務所社長で長年の二人三脚で歩んでいた森昌行氏。森氏のプロデューサーとしての手腕もあったからこそ、北野監督の作品が世界でも注目を浴びたことは否定できない。しかし、件(くだん)のたけしの独立騒動により、今作ではその“ブレーキ”が利かなくなったようだ。やたらと切り落とされた首を並べたり、武将同士のBL的要素が強調されたりしている。また、セリフを覚えるのが面倒だったのか、たけしが演じた秀吉はほぼ現代語。秀吉の弟・羽柴秀長役は『アウトレイジ』シリーズで主人公を演じたたけしの子分役・大森南朋で、呼び方が『兄貴』から『兄者』に代わっただけ。もし、森氏が関わっていたら、どんな作品になっていたことやら。数字は伸びているものの、製作費が15億円ということは、『座頭市』を上回る興収をたたき出さないと赤字になってしまう」(映画担当記者)

 すでに次回作に取りかかっているという北野監督だが、大切なビジネスパートナーを失ってしまったのかもしれない。