強気な発言が目立ち、跳ね返り者の印象が浸透しつつある粗品だが、カウスには相当気に入られているようだ。今年3月『アメトーーク!』の「先輩に可愛がってもらえない芸人」に出演した際も、「唯一、可愛がってくれている先輩」としてカウスの名前を挙げていたほど。また5月には公式YouTube「しもふりチューブ」で、借金苦にもかかわらず粗品が節税対策をしていないことについて、カウスから「しょうもないことすなよ、全部払えよ、イヤキチせんと」と進言され、それを守ってしっかり納税していると明かしている。
霜降り明星が結成直後から立ってきた「よしもと漫才劇場」を取り仕切っているのもカウスであり、2人には浅からぬ縁があるのだ。
芸人の世界では、先輩をネタにする場合「ウケればOK」「スベったら失礼」になるのが通例だ。だが、わざわざ許諾を取る周到さもまた、過激な発言の裏に隠された粗品という芸人の良心の証左といえるのかもしれない。
(文=新越谷ノリヲ)