しかし、世帯平均視聴率は初回8.0%から、第2話で6.6%、第3話は5.9%と急落。7日に放送された第4話も6.2%で、現在までの全話平均は6.67%と低空飛行が続いている。さらに、『夕暮れに』は第1話の無料見逃し配信の再生数が「火曜ドラマ」枠での歴代1位になるなど配信が当初好調だったが、このところは同じ火曜放送のラブストーリーとなる吉高由里子主演の『星降る夜に』(テレビ朝日系)にTVer総合ランキングで下回る状態が続いており、以前は手にしていた総合1位が取れなくなっているなど、配信人気も下がっているようだ。今をときめく広瀬すずと永瀬廉をキャスティングして番宣にも力を入れ、恋愛ドラマの名手である北川氏が脚本を手がけたとなれば、もう少し結果がほしいのがテレビ局の本音だろう。

 苦戦の大きな要因となっていると指摘されているのが、脚本の“時代錯誤”感だ。今作では、田舎育ちの空豆と都会育ちの音の対比が物語のひとつの肝となっているが、開始当初から空豆の“田舎者”描写がひどすぎると話題に。宮崎、鹿児島、長崎の各方言をブレンドしたというクセの強すぎる話し方に九州の視聴者から「違和感しかない」と疑問の声が続出したほか、いきなり公園の噴水で顔を洗ったり、静かなカフェで方言丸出しで大騒ぎしたりといった「地方出身者を何だと思ってるのか」と言いたくなるようなシーンも頻出した。

 また、空豆たちが暮らす家の大家・響子(夏木マリ)が海外在住の息子・爽介(川上洋平)との会話で「(パートナー女性は)もしかして目が青い?」「できちゃった婚で私にはハーフのめちゃくちゃかわいい孫が来月くらいに生まれてくる……」などと発言するシーンがあり、ネット上で「2023年にもなってハーフをアクセサリー化する感覚やばい」「セリフが時代とズレすぎ」などと批判的な意見が続出。また、爽介が「嫁はこれから東京で調達しようかと思ってます」「大根を買う気軽さで」と答えたことも女性蔑視的な言葉だと非難の的になった。