堺雅人、映画『FLY!/フライ!』での演技が「残念」なワケ

 実際、プロは『FLY!/フライ!』での堺の演技をどのように評価するのだろうか。

「芝居のうまい俳優が声の演技をするとぴったりハマることは多々ありますが、今作の堺に関しては“残念”。完全にテレビドラマ『VIVANT』(TBS系、23年7月期)と同じ演技でした。このアニメはアメリカで作られたもので、日本よりも表現が大袈裟になっている。堺自身はキャラクターに寄せるよう努力したのかもしれませんが、もともとナチュラルな演技をする方なので、その差を埋められていない印象が強い。オーバーに表現されているアニメーションに、彼の自然な演技がついていっていないんです」(制作会社関係作)

 そのため、「目を瞑って声を聞けば、“ドラマで演技している堺の姿”が浮かぶものの、実際は、作品に適した芝居ではありません」(同)とのこと。

「堺を起用することの話題性や彼の人気に頼らないのであれば、今作に関しては、プロの声優に任せたほうがよかったと思います。一方で今回出演した芸能人声優の中では、妹ガモ役を務めた子役の池村は、特徴的な声でキャラクターにも合っていましたし、本業かと思うくらい良い演技をしていました。なお、堺はもっとナチュラルな芝居を求められる、宮崎駿のジブリ作品だったら、うまくハマると思いますよ」(同)

 俳優として高く評価されている堺。その実力を十分に生かせるアニメ作品と出会ってほしいものだが……。