事故に遭った息子の横に、かわいい小娘がいました。その小娘は息子のことが好きみたいです。お、これチャンスじゃね? うまくすれば、この女が犠牲になって五感を差し出してくれるかもしれない。
それでも、自分の口から女に「私のかわいい息子に死んでほしくないので、すみませんけどおまえが五感を失え」と言うのは、ちょっと忍びないというか、あまりにも身勝手な話です。なので、同行者の雰囲気イケおじにそれを言わせて、横で神妙な顔をしていることにしました。
雰囲気イケおじは雰囲気抜群ですので、女はまんまと五感を差し出すことを了承しました。おー、息子の命が助かった。しかも、息子とお話できるじゃん。なんか直で「私はあなたの母親なのよ」とか言わなければ、匂わせとかは全然OKみたい。もう一度、鍋を囲んで家族団らんしたりもできる。最高。これぞ奇跡だわ。
あ、そういえばなんか元気になった息子の代わりに五感を失って弱ってく女がいたな。人生棒に振っちゃったな、こいつ。でも私が直接そそのかしたわけじゃないから、罪悪感も別にないしな。まあ、いちおう大人だし口先だけでもフォローしとくか。「希望がどうこう」とか、そんなこと言っときゃ大丈夫だろ。よその子だし。知らんし。
そんなフジテレビの月9ドラマ『君が心をくれたから』第9話。振り返りましょう。