もしかしたらこんな落とし穴に引っかかっているのかも? 面接で陥りがちなNG行動

A:この候補者は何ができるのか?(経験・実績の確認=過去の確認)

これまでのスキル・知識・経験について書類を確認し、採用側が求めるものを持っている可能性があるのでは、と期待されたからこそ、書類選考はパスしています。しかし当日、肝心の【相手が求めるポイント】について確認をしてもらえていない可能性があります。面接の現場で「今回のポジションで求められる能力を備えている」「きちんと期待された成果を出している」をアピールできるように準備しましょう。

「コミュニケーション力に自信がある」という転職者の中には、「自分が言いたいことのみを滔々と話す方」がおられますが、先方が求めていない強みをいくら強調しても、面接官側は「求めているのはそういうことじゃないんだけど…」と鼻白んでいる可能性があります。

B:この候補者は何がしたいのか?(転職理由の確認=未来の確認)

Mさんは今回の転職理由を「自社の業績不振」と仰っていますが、それ以外の理由はありませんか?
いくつか志望する企業を絞り込んで書類選考に応募していると思うので、何か転職理由の「軸」をもとに企業を選定しているはず。その転職理由が、志望動機にもつながっているはずなのです。もしかすると、企業の希望要件と、現状お持ちのスキルとの間には多少乖離がある可能性があります。

乖離が大きい場合、Mさんは転職先企業ではおそらく即戦力にはなりません。にもかかわらず、なぜ面接に呼ばれているのか? そこをつかみきれていないのではないでしょうか。

Mさんが転職先に提供できるスキルや経験があるからこそ面接に呼ばれたはず。採用側もあなたに役立ってもらえる部分を見出しているはずで、その接点を明確にすることからはじめてみてはいかがでしょうか。例えば、「▲▲で応用できる経験は○○」と伝えたり、「最初は貢献できる▲▲のスキルを使って成果を出し、〇〇に貢献していけるようにしたい」等、今お考えのキャリアプランを話してみるのです。

また、「不足している▲▲のスキルについては、入社前までに自分でこんな社外研修を受講するつもりだ」等と熱意を伝えてみるのも良いでしょう。

キャリアが追い付いていない可能性があることを、ただやみくもに「やりたい」と言うだけでは、企業は採用したいと判断できません。応募先企業あるいは応募ポジションとご自身との間に少しでも接点を見い出していく姿勢、今後のキャリアプランをじっくり考えてみる姿勢が伝わることが大事なのです。

意欲を見せようとして「御社の教育研修体制が充実していることに惹かれました」とか、「御社にはどんなキャリアパスがありますか」等と質問して不採用になっている転職者はとても多いです。

ご自身のキャリアパスを会社に描いてもらうことを期待している転職者はNGです。何故なら、中途採用面接は【商取引】の場だからです。この商品(=Mさんご自身)はこういった価値をこのように御社に提供できますよ、と提案する場が面接なのですが、それを誤解されている方が思いのほか多いのでご注意ください。

なぜその会社、そのポジションに応募するのか? 過去に同類の経験のない転職者が企業と縁を結ぶためには、発想力や想像力が必要です。

例えば、「御社の商品やサービスをユーザーとして使っている。ほかのどの競合よりも●●が素晴らしい。そんなサービスを自分もこれまでの▲▲のスキルを使って提供したいと思う」というような、Mさんにしか発言できない独自の転職理由を伝えることができているでしょうか。

中途採用側は、多くの場合同業・同職種の経験者だけを求めているわけではありません。(同業・同職種の経験者だけを求めているなら、書類選考にそもそも通っていません)今、Mさんご自身が持っている武器=スキルでどう戦おうとしているか、もう一度具体的に考えを練り直してみてください。

C:オファーしたら本当にこの会社に来てくれるだろうか?(志望動機の確認)

ご自分の売り込みについては成功していても、もうひとつ失敗しやすい点があります。それは、勤務開始日や希望年収、他社の選考状況、現職を本当に辞めることができるのか、といった内容です。

勤務開始日の希望年収が大きく条件と乖離している場合、調整は難しいので不採用ジャッジになります。また、「実は第一志望が他にあるのでは?」「現職調整が難しそう」と感じさせてしまっても不採用判断になります。

「転職活動をするリスクを負うのだから今より●●万円くらい年収アップしなくては」と高すぎる年収を希望したり、時間稼ぎととられるような勤務開始日を希望してはいませんか? あるいは、実はあまり転職に意欲的でないととられかねない言動をしていないか、思い返してみましょう。

いかがでしょうか? 少しでも思い当たることがあれば、ぜひ改善していきましょう。

もし、これをお読みになって「より具体的に相談したい」とご希望される方がいらっしゃいましたら、Cinq編集部にお声掛けください。

それでは、またお目にかかりましょう!

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