今回の放送では、心の病と戦う「ハウス加賀谷」さんではなく、加賀谷さんを待ち、孤軍奮闘し続けていた「松本キック」さんがクローズアップされており、キックさんの私生活が今回の放送の主題となっていた。

 キックさんは現在ご結婚されていて、お子さんが2人いる。都内の家賃15万円の一軒家に家族4人で住んでおり、撮影当時はコロナ関係の電話受付のバイトを週5日で働き、共働きの奥様との収入を合わせて何とかギリギリ生活している状態だった。これを踏まえると芸人としての稼ぎはほとんど無いのが容易にわかる。放送上でも所属事務所である「サンミュージック」から渡される芸人としての給料は「64円」しかなく、その他、ライブ等でもらう取っ払いのギャラも微々たるものだった。

 余談だが放送ではライブギャラが1人5000円ほど貰っていたが、これは破格だ。現在お笑い芸人がお金を払ってライブに出演する時代。コンビで1万円もらえるライブは奇跡的なライブなのだ。だからといってもちろんそのギャラで生活できるわけがない。毎日のように単価が高いライブに出られるならもしかしたら生活できるかもしれないが、松本ハウスさんが定期的に出演しているライブは月に1本しかないようだ。

 なので到底生活出来るわけがないのだ。松本ハウスさんくらいのキャリアと知名度があればもっと積極的にライブに出たり、再結成のニュースを利用し、テレビのネタ番組のオーディションなどに意欲的に参加すれば、今よりもっと芸人としての活動がありそうなものだが、それが出来ない理由があった。それは加賀谷さんの病気が完全に良くなったわけではなく、テーマタイトルに記されているように、今も手は震え、病気の影響からかネタを覚えるのも困難。さらに舞台上で体調が悪くなってしまうこともあるそうだ。