魚住の人の好さが生む“優しい三角関係”という矛盾

 涼香の事件の真相がいよいよ明らかになるかと思った矢先、莉桜が再び姿を消し、さらに直木に乗り移られた経験があることで魚住の命までも危ういという急展開となった第6話。特に後半は目の離せない展開だったが、この第6話で話題をかっさらっていったのは、やはり松山演じる魚住だろう。

 第6話では、悠依の友人、ソン・ハヨン(シム・ウンギョン)の「まず、直木さんは消えるのか消えないのか、そこをハッキリさせたほうがいい」という提案により、死んだ直木は遺体が見つかったあともなぜ幽霊としてこの世に残っているかという問題にスポットが当たった。魚住の実家を訪れ、直木たちは魚住の姉・叶恵の意見を求める。叶恵は、直木に「思い残し」がある可能性を指摘する。直木はこれを聞いて、自分が死んだ理由よりも、ただただ悠依が心配だという点が「一番の思い残し」ではないかと考える。そして「ちゃんと伝えてなかったなって。それはなんか、心残りかもしれないです」と悠依への想いをもっと言葉にしておけばよかったと呟いた。

 話を聞いた悠依が「思い残しがなくなったら、直木は自分から消えるの?」と確認すると、直木は「俺は、自分が納得いったら消えたい」と魚住を通して答える。悠依はそんな直木の気持ちを受け止めきれず、「私の返事はもう少し保留にさせて」と返し、一息つこうとキッチンへ向かう。その間に直木が部屋からいなくなっていることに気づいた魚住と悠依。悠依は思わず、「消えたい」と言い切った直木の態度について「そんなはっきり言わなくていいのに」と魚住にこぼす。それでも、「生きている私が、直木より先に簡単に(消えることを)受け入れるわけにはいかない。だってそれじゃ直木、寂しすぎるでしょ」といい、諦めるつもりはないと宣言。そんな悠依の姿に、魚住は心を震わせていた。いつの間にか、魚住は悠依に惹かれていたのだ。