直木が何らかの形で関わっていることが警察に疑われていた高原涼香(近藤千尋)殺害事件が第6話で動きを見せた。しつこく涼香のマンションのエントランスの監視カメラを見直していた魚住だったが、宅配業者の身なりをした怪しい男とよく似た人物が別の扮装で映っていることに直木が気が付く。涼香と以前から知り合いの可能性があると感じた魚住は、マンションに向かう。涼香の部屋はすでにリフォーム済だったため物証は残ってないと思われたが、管理人に話を聞いていた際、男が持っていた派手な紙袋が管理人室にあるのを発見。紙袋から検出された指紋から、15年前に傷害罪で実刑になった田中希也(永島敬三)なる男だと特定でき、さらに涼香の爪に残っていた血液および皮膚片のDNAとも一致したことで、警察は希也の逮捕に動く。

 涼香の学生時代の友人で、悠依と直木とは同じ里親のもとで一時期を共に過ごした仲である尾崎莉桜(香里奈)は、殺される前の涼香とのやり取りを思い出していた。事件の前日、莉桜は涼香の部屋を訪れていた。買い物依存症で金に困っていた涼香は「ちーちゃん」なる女性からお金をもらっていた。それも300万円。涼香は問題なさそうに笑うが、莉桜は「あの人ゆすってお金なんかもらったらダメ! ヤバいことになるから」「とにかくもう絶対関わらないって約束して」と忠告する。涼香は「なんでそんな嫌うの? 私たちを助けてくれたの、ちーちゃんだけだった」と反発するが、「助けてくれたんじゃないんだよ。わかってるでしょ」と諭す莉桜。しかし涼香は、「わかってるよ。だからお金なんていくらもらったっていいんだよ」と莉桜の忠告を気にしない。この2人の過去にはいったい何があるのだろうか。

 それでもまだ「ちーちゃん」からお金を引っ張り出すつもりの涼香に呆れ、莉桜は「すずがそのつもりなら、私はすずとはもう会わない。ごめんね」と言って帰ろうとする。「それは嫌」と引き留めた涼香は、直木が莉桜に返そうとしていた500万円の話をし、「それ私にちょうだい」と要求する。「そんなにお金が好き?!」と怒る莉桜だが、買い物依存症の涼香は意に介さず、「500万くれたらちーちゃんにはもう関わらない」と宣言する。だがその翌日、莉桜が涼香の部屋を訪れると、そこには変わり果てた涼香の姿が。莉桜は携帯電話を見返す。涼香の番号から「こうなりたくなかったら黙ってなさい」という脅迫めいたメッセージが莉桜のもとに届いていたのだった。