「まあまあ、大変というか、別に、そうね」

 口ごもる浜田は、「なんかね、いろいろね」と半笑いの井本に追い詰められていく。

「なんやねん、腹立つなぁ」

 その浜田の言葉に、また爆笑が起こる。少しはにかんだような浜田の顔が目に浮かぶ。

「すぐ聞くぅー」

 ダイアン・津田篤宏の「すぐ言うぅー」のアクセントで、浜田が一度茶化す。そして、改まって話し出す。

「大変です。もう大変やからもう、このラジオも辞めよかなと思って」

 後輩たちから一斉にツッコミが入る。「なんで?」「これ一番ラクでしょ!」またスタジオは笑いに包まれている。

「もうとりあえずね、あの人の代わりはちょっといないので、戻ってくるまで、自分ができることを一生懸命やろうかな、という感じです」

 棒読みである。あらかじめ用意してきたコメントを、そこに置いたにすぎない。そんな印象だった。立場上、まあ何か言わなアカンやろ。これくらい言っときゃええやろ。そういう言い方だった。