◆離婚しても失敗する人の特徴とは

「離婚はしたけど幸せじゃない」そんな人も、緒方さんの元には多く集まるといいます。離婚後に“不幸になった人”とは、どんな人なのでしょう。

「離婚貧乏(離婚を機に経済的に困窮すること)になりたくないから、アプリを使って次の相手を探そうとしている女性とか、結局次の相手が見つかったけど、相手を資産や年収などの条件ばかりを見て一緒になったから、再婚して嫌な部分が見えてきて後悔したというケースがまずあります。

 熟年女性の中には、仕事をしておらず出会いがほとんどない方も多いので、出会いから再婚まで、トントン拍子に進むことがあります。したたかさがあるなと感じる一方で、結局『結婚』をゴールにしているので、結婚生活が始まるとまた上手くいかなくなるといったケースは後を絶ちません」

 他にも、熟年離婚の失敗例を聞くと、離婚の精神的ダメージでその後の人生が良くない方向に行ってしまうケースがあることを教えてくれました。

「他者への依存傾向が強い女性は、『離婚できたけど寂しい』となり、意識が新しい依存先を探してしまうようです。新たなパートナーに向く場合以外に、ホストクラブ通いや買い物、エステや美容整形など、高額な自分磨きに走るケースもあります。

 ホストクラブや買い物は、その瞬間は相手がちやほやしてくれますから、寂しさを忘れられるんです。そうして何かにハマった結果、子どもに発覚して見捨てられそうになって相談にいらっしゃる方がいます」

 熟年ともなると、人によっては本音で話せる友人が少ないといった事情から、離婚後に孤独を募らせてしまう人がいるそうです。だからこそ、ステップ4の感情のコントロール力、すなわち心の自立をきちんと行い、自分で自分を幸せにする力を身につける必要があるのです。