◆30歳目前で失業と失恋のWパンチでどん底に……

「アパレルの仕事がしたくて東京に来たので、給料は安くてもそれなりに満足はしていました。けど、仕事をクビになってしまい、月2~3回のスタイリストのアシスタントだけでは生活できません。ちょうどその少し前に4年付き合った彼氏と別れたこともあって、精神的にすごく落ちている状態でした」

 実は、彼女はもともと地元の老人ホームに勤めていましたが、アパレル業界への憧れが捨てきれず、仕事を辞めてファッション系の専門学校に進学。卒業後、その夢を叶えることができましたが、ショップは正社員への登用制度がありながら叶わなかったこと、さらに30歳目前という年齢的な焦りもあって、地元に戻ることを決めたといいます。

「地元はおばちゃん相手の洋品店がある程度で、アパレル系の仕事に就くことは考えていませんでした。でも、地方なので求人の数も限られていたこともあり、再び老人ホームで働くことにしたんです」

老人ホーム
 かつての勤務先とは別のホームだそうですが、最初のうちは生活のためと割り切って働いていたとか。実際、当時は「毎日が退屈で仕方なかった」と振り返ります。でも、ここで再び転機が訪れます。