◆悪事を上回る悪の正体とは

 婚礼の儀が始まり、倫子の隣に座る家治。まだ一言も発する気配がない。なんだ、この無言。余計、怖い。怖いけど、美しい。これでもかというくらい凛とした表情の横顔が映る。

 それを見た倫子が緊張を隠せない。相手を圧倒する意味では、この美も凄みと同じだけの力がある。時代劇が初めてとはいえ、やっぱり本作の亀梨和也には、勝算がありそうだ。

 ダメ将軍の典型のような家重に対して、側用人・田沼意次(安田顕)が何やら画策している様子。婚礼の水面下ではすでに陰謀が渦巻いている。そんな悪事を上回る悪の正体が、この亀梨扮する家治にあるのだとすると!?