今回の問題の本質は、派閥を解散させることではなく、腹積もりがあって多額を寄付する企業献金や個人献金をなくすことだが、そこへの議論がないまま、幕引きが行われてしまうようだ。

 支持率が20%を切ろうかという瀬戸際政権だが、岸田とすれば、このままずるずる引っ張れば、自分を追い落としたい人間も総裁選に出にくくなり、何とか再選の目が出てきたと、内心ほくそ笑んでいることだろう。

 初の女性共産党委員長に就任した田村智子(58)が次の選挙の台風の目になりそうだが、腰抜けぞろいの立憲や日本維新は、共産党と選挙協力できるのだろうか。

 神楽坂芸者との三本指スキャンダルで失脚した宇野宗佑を凌ぐかもしれない“暗愚”岸田政権を倒せなければ、これから再び20年~30年は自民党政権が続き、日本はますます沈没していくことになるはずだ。

 次期アメリカ大統領はこのままバイデンが自ら辞退しない限り、トランプの圧勝になるようだ。プーチン、習近平、トランプという最悪のトライアングルができてしまえば、日本もヨーロッパも彼らのいうことを聞かざるを得なくなり、始末の悪い冷戦状態が出来上がるのだろう。

 いくら考えても、いいことが何ひとつ浮かばない辰年である。