◆話芸のプレイヤーとしてもバキバキに成果を

 近年は、プレイヤーとしてちょっと身を引きつつ、みんなを統括する担任の先生とか校長先生みたいなポジションになりながらも、それでもなお才能をバキバキに開花させて結果を出しているのが松本人志のすごいところなんです。他の人ではできない唯一無二のポジションを確かに担っているんですよね。

 例えば『ダウンタウンDX』(日本テレビ)などで、バラエティに慣れてない人が心もとないトークをした後に、最後の最後に「いや、でもそれ、君さっきから●●やね」と、その番組の序盤に出てきたことを伏線回収して落としたり。圧倒的な名人芸は本当に衰えていないし、年々切れ味を増してるような気さえするところもあります。

 自分のことを俯瞰的にいじれるようになったっていう部分も含めて、手数も増えてる感じもするんですよね。