昨年末の『紅白歌合戦』では、SEVENTEEN、Stray Kids、LE SSERAFIM、NewJeans、NiziU、TWICEの日本人メンバー3人のユニット・MISAMO、JO1(吉本興業と韓国のCJ ENMによる合弁会社に所属)とK-POP系グループが計7組出場し、番組のひとつの目玉となっていた。

 しかし、平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は第1部が29.0%、第2部が31.9%で、どちらも2部制となった1989年以降で過去最低に。さらに先日明らかになった歌手別視聴率では、1位がMISIA、2位がブラックビスケッツ、3位がYOASOBI、4位がAdo、5位が伊藤蘭、6位が藤井フミヤ&有吉弘行、7位が寺尾聰、8位が石川さゆり、9位が福山雅治、10位が同率でYOSHIKI、ポケットビスケッツ、薬師丸ひろ子となり、K-POP勢はトップ10に一組も入らなかった。

 それどころか、視聴率推移で見てみると、K-POPグループの登場後は視聴率が軒並み減少しており、番組の「ブレーキ」になっていた可能性すら浮上している。K-POP系グループは若者層に絶大な人気があるのは間違いないが、認知度が低い中高年層にすれば「誰が誰か分からない」という状態であるため、数字が落ち込んだのではと指摘されているようだ。

 もちろん、昨年末の『紅白』が歴代最低視聴率になったのは目玉の不在やマンネリ化、人々の大みそかの過ごし方の変化などさまざまな要因があるだろうが、少なくとも視聴率的にはK-POP枠の増加はほとんどプラスに働かなかったようだ。