1970年に自決した三島由紀夫を死の数ヶ月前まで撮影したり、1980年にはジョン・レノン&オノ・ヨーコのアルバム『ダブル・ファンタジー』のために2人のキス写真を撮り、世界的に話題になった。

 過去に何度も篠山の被写体になった壇蜜(43)はこう追悼している。

「篠山先生との撮影はいつも演者の一人になったつもりで“篠山先生劇場”の中に入れてもらっているようなイメージでした。撮り終わりにおっしゃる“そう、それでいいの”というフレーズをもらうと安心したものです。先生、寂しいです。お別れ、辛いです。ありがとうございました」

 今週のポストでは、激写で有名になったGOROを特集している。

 残念ながら、表紙だけで、山口百恵やアグネス・ラムなどのSEXY写真はないが、往時を知るよすがにはなる。

 篠山もすごかったが、GOROを出していた小学館の時代を読む目が素晴らしかった。

 明星、平凡などのアイドル写真に飽き足りない私たち若者の心をギュッと掴んだ。

 1974年創刊。そこを舞台に篠山など多くのカメラマンが活躍し、その後の「ヘア・ヌード」ブームへと繋がっていくのだ。

 今は肖像権がうるさいから、当時のグラビアを見るには古書店に行くしかないが、目の飛び出るような値段がついているのではないか。

 アイドルが輝き、それを撮るカメラマンたちにも熱気があり、読者は発売と同時に書店に群がった。

 もう一度いう。嗚呼! あの時代が懐かしい。