■ラストイヤー組は?
来年ラストイヤーを迎えるファイナル経験コンビは、モグライダー、ロングコートダディ、トム・ブラウン。
モグライダーはおそらく来年も出場してくるだろう。このコンビは、基本的にともしげが当たるか外れるかだけの勝負だが、今年は意外にも芝大輔に審査員のダメ出しがあったことが、どう影響するだろうか。また、最終決戦に勝ち進み、優勝に目がくらんだときに、元来極めて強欲な人間であるともしげがどんな事故を起こすかも興味深い。
ロングコートダディは今年の敗者復活戦で新境地を見せた。3分をしゃべくりに使い、残り1分のコントで伏線回収を行うというネタはママタルトの勢いの前に屈したが、堂前透ならではの「漫才スタイル大喜利」に対するひとつの回答だったと感じる。「マイク1本あれば漫才ですよね」を地で行く発想重視の挑戦を見ていると、実は『M-1』をもっとも楽しんでいるのはこの2人ではないかと思えてくる。
トム・ブラウンは準決勝、敗者復活戦とも同じネタだったが、まさに鬼気迫るパフォーマンスを見せた。猟奇的な内容そのままにテンポを爆上げして客席を巻き込んでいくスタイルは体力的な限界も感じさせたが、あと1年でどういう方向に進化させてくるか。
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