「加速主義の父」と呼ばれるニック・ランド
「加速主義の父」と称される理論家にイギリス出身の哲学者ニック・ランドがいます。ランドは教職を務めていたウォーリック大学で「サイバネティック文化研究ユニット(通称:CCRU)」という学生主体の研究組織を1995年に同僚らと設立。
ウェブサイトを通じて匿名のテキストを次々に発表していきます。この活動がのちに加速主義を生み出していくことになったと言われています。
またランドは2012年にネット上で「暗黒啓蒙」という長大なテキストを発表しました。そこで彼は平等主義や道徳、政治的正当性、民主主義など現代社会の常識とされる事柄を真に問題を解決することのないごまかしとして痛烈に批判します。
「本当の自由を獲得するためには腐敗した民主主義社会から脱出しなければならない」と主張しているのです。
やや過激なランドの主張ですが、現代社会ではいまだにさまざまなマイノリティに対する不理解があります。そのため建前としての民主主義が実際には機能していないところがあると指摘することはできるでしょう。
そうした現状に不満を抱いている人にとってみれば「暗黒啓蒙」や「加速主義」こそよりよい社会を獲得するための手段の一つと言えるかもしれません。
ビジネスを別角度から考えよう!
加速主義は、やや危うい思想といった一面もあるため、各方面からさまざまな批判が寄せられていることも事実です。
例えば資本主義社会のプロセスを加速することで「シンギュラリティを引き起こす」とは言うものの、「次にどんな社会が来るのか」「なぜ変革が起きるのか」といった具体的なことについては説明されていません。
しかし加速主義の思想を知ることで浮き彫りになった現代社会の問題点について考えたり、政治や経済をこれまでとは異なる視点から眺めたりすることはできるでしょう。もしかしたら新しいビジネスを打ち出すためのヒントも隠されているかもしれませんね。
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