シンデレラの原作・グリム童話「はいかぶり」のあらすじ
ヤーコブ・グリム、ウィルヘルム・グリムという2人の兄弟によって編纂されたグリム童話の中に「シンデレラ」の原点とも言える物語が登場します。グリム童話とは文字も一般的ではなく、機械も存在しなかった時代に、口承によって広がった数々の物語をこの兄弟が一冊の本にまとめたものです。
「はいかぶり」の中でのシンデレラの名前は?
グリム童話版の「シンデレラ」は一般的に「はいかぶり」や「はいかぶり姫」の名称で親しまれています。そんな「はいかぶり」の中におけるシンデレラの名前はElla(エラ)と言います。これは物語の中にしっかりと明記されているのです。
そこに灰という意味を持つcindersという単語を付け合わせてcinders+Ellaで、cinderella(シンデレラ)という名前になったのだと言われています。
グリム童話「はいかぶり」のあらすじ
ディズニー版では母親だけでなく父親までも早々に亡くなってしまいますが、グリム童話版の「はいかぶり」では亡くなるのは母親のみで父親は存命という違いがあります。
物語のあらすじとしてはそのほかのシンデレラとあまり変わりはなく、シンデレラは不思議な力によって舞踏会へ赴くことになりました。そこでは三日間のパーティーが行われており、王子様は一目見ただけでシンデレラに恋に落ちます。
しかし、二日間ともシンデレラは真夜中になると急ぎ足で帰ってしまうので、王子様は腹が立ちました。そこで、彼女を逃すまいとお城の床にとりもちを仕込んで、彼女が逃げられないように細工をするのです。
グリム童話版では、シンデレラは急ぐあまりうっかり靴を落としたのではなく、王子様の策略にはめられて靴を片方置いて帰ってしまうのです。
原作は結末が怖い
お城の役人がシンデレラ宅へ靴を持って訪ねてきます。義理の姉達ももちろん履いて見せますが、サイズが合いません。そんな娘達を見た継母はそれぞれかかとやつま先を切断して靴を履かせます。しかし、企みはあっけなくバレてしまい、ついにシンデレラの正体が明るみになるのです。
原作での継母と2人の姉の先行き
シンデレラが王子様に見初められ、2人がめでたく結婚式を挙げることなると、継母達は自分たちもお城に住まわせてもらおうとシンデレラにおべっかを使います。
そんな浅ましさにバチが当たったのか、三人は最後には鳥たちに目を潰され生涯、目が見えなくなってしまうという結末が待っているのでした。