「こんなことありえないだろ! いや、クリスマスか……」みたいな、そういう奇跡を視聴者に見せるのも、クリスマスを描く作品の使命だと思うし、ここのスタッフならそれはやってくるかなと期待してたんです。
それも、なかったー。なかったなぁ。会いそうな人が会いそうな人に会って、帰ってきそうな犬が帰ってきて、なんとなく大団円。ほっこり終わり。前回、失敗はしてるけど志の高さはいいよね、みたいなこと書いたけど、それもちょっとなー、クリスマスだぜ、という感じです。
総じて見ると、大沢たかおが無茶苦茶な人物設定に無茶苦茶な展開を与えられて、しかも熱量高い芝居を求められたので不憫でした。ずっとバカで身勝手なやつに見えてた。大損こいてるなと思いました。
よかったのは桜井ユキさん。ずっと何かしら出てますし、今さら評価がどうこうって俳優さんじゃないけど、やっぱすごい上手いですね。ニノさんも安定感あっていいと思います。
そんな感じで。なんか最終回なのに流し見してしまったなぁ、という印象でした。もうちょいなんかあんでしょうよ、だってさ、クリスマスだぜ。
(文=新越谷ノリヲ)