高木「確かに。流行歌みたいなもんだからね」

野田「つぶやきシローさんとか、一発屋芸人たちが時代を区切ってくれてるのよ。それがないから怖いっちゃ怖いんですよね」

高木「一発屋、作っていかないと、栞だから」

 野田は、一発当てることの難しさを「普通の社会だったら大成功。笑っちゃうくらいのこと」と語り、ジョイマン・池谷和志は「これで一生困らないと思った」と、本音を明かしている。

 完成度が求められるメジャー系の賞レースに評価軸が偏重しつつある現在のお笑い界において、それを突き抜けるコンテスト番組は、もはや「おもしろ荘」しか残っていないのかもしれない。時代に栞を挟む。次にその役割を課されるのは、誰だろうか。

(文=新越谷ノリヲ)