老後破産しないために今できる対策
老後のお金に困らないようにするには、上記のようなリスクを理解したうえで、できれば早いうちから備えておくのが得策です。
対策1.自分や配偶者が受け取れる年金・退職金の金額の目安を知っておく
まずは老後のお金が足りそうなのか、足りないならあといくらくらい必要なのか、現状とざっくりと確認するところから始めてみましょう。年金は年金事務所に問い合わせれば教えてもらえますし、退職金は勤務先の就業規則などに支給のルールが記載されているはずです。
対策2.貯蓄を進める(つみたてNISAやiDeCoの活用も検討)
年金や退職金が足りなさそうなら、足りない分は自力でなんとか補いましょう。40歳から60歳まで20年間毎月3万円ずつ貯金すれば、720万円確保できます。さらに、もし同じ期間で同金額ずつ投資して年3%で運用できれば、1,000万円近くまで増える計算です。
つみたてNISAやiDeCoのような投資に役立つ税制優遇制度の活用なども検討して、少しずつ資金準備を進めてみてはいかがでしょうか。
対策3.老後も働ける気力・体力・スキルを身に付けておく
「老後も働く」という方法は過酷に見えるかもしれませんが、老後の家計を安定させるうえで非常に効果があり確実性が高い方法と言えます。65歳から75歳まで月5万円分だけでも働けば、5万円×12ヵ月×10年=600万円の足しになります。
老後も無理なく楽しく働き続けられるよう、気力・体力・スキルを磨いていくのも選択肢の1つです。
できることから始めてみよう
老後のお金を考えるときは「長生きした場合に必要になる費用」や「もらえる年金・退職金」について意識しておきたいところです。女性なら特に、年金の少なさや長生きがリスクになりかねません。
悲観的になってしまうかもしれませんが、対策はあります。今できることから、少しずつでも取り組んでみてはいかがでしょうか。
文・馬場愛梨(ばばえりFP事務所 代表)
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。
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