◆ついに対面してしまう、危険な女ふたり

 そしてちふゆは、彼女が誰かをつきとめようと出かけていく。深愛がハルキを学校に来させなくしているのではと詰問するちふゆだが、そこは若干ながら年上の深愛のほうが巧妙にかわす。

『泥濘の食卓』
「あんなに地味でなんてことない女なのに、キモい」とちふゆは、握りしめたスプーンでピラフをぐじゃぐじゃにしながら食べつつ思う。ちふゆは、ハルキが深愛に騙されていると感じ、「私が救い出してあげる」と誓う。愛する人を救いたいという気持ちは、ふたりとも同じなのだが、ふたりともどこかで何かがズレている。