◆入院のお土産に欲しいのは「たばこ」

「元カレの涼太は、数年前、私の勤める会社に派遣社員として入ってきた、年下の男性でした。涼太は、どことなく母性本能をくすぐるタイプのイケメン。私は母子家庭育ちで、父はイケメンだけれども、いわゆる“だめんず”でした。母娘で男性の好みが似てしまったのかもしれませんね…」

 涼太さんは些細なミスを毎日連発し、その度に咲さんがカバー。涼太さんのことを放っておけなくなった咲さんは、自らアタック。2人は付き合うことになり、交際は数年間続きました。ところが……

「今年に入ってから、持病の悪化が原因で、涼太が入院したんです。涼太に『寂しいから、お見舞いに来られる日は必ず来てほしい』と言われたので、行ける日は行くようにしていました」

 仕事が多忙な中、それでも涼太さんのお見舞いを欠かさなかった咲さん。ある日、涼太さんに、「たばこを買ってきてほしい」と言われました。