こうした芸能界の過去の“常識”がジャニーズ事務所の騒動をキッカケに掘り起こされることを恐れる向きも少なくないという。もっとも、掘り起こす側のメディアもそこまで追及はできないだろうといった楽観的な意見も多いようだ。

「テレビ局では懇意の芸能事務所から若手タレントを使った過激接待を受けて番組のキャスティングを決めている局員の番組プロデューサー、いわゆる“局ピー”もいまだに健在ですし、数年前まで某民放キー局のイメージアイコンを決めるオーディションの最終審査が“枕審査”だったことは業界内では広く知られていますからね。大手出版社が発刊する週刊誌のグラビア担当やファッション誌の編集者の中にも、芸能事務所やモデル事務所などから似たような接待を受けたことがある人もいるでしょう。実際、ここに来てカレンダーや写真集、ファンクラブ会報などの利権に授かっている一部の大手出版社では『ウチの週刊誌でジャニーズ問題を派手に扱うのはそろそろ控えてもいいんじゃないか』といった声が上層部を中心に社内でも出ていると聞きます」(前出の大手芸能事務所のマネジャー)

 芸能界のみならず、テレビ業界や出版業界も巻き込んで波紋を広げているジャニーズ事務所の性加害問題だが収束する日は来るのだろうか。