終わってみれば、浅草・東洋館の現状における問題点や、そこにある歴史のロマン、現在の芸能界の出世システムとの比較、さらには塙会長の将来への展望など、漫才協会というものへの理解を深めるのに、これ以上ない対談となった。

 年を取ったな、と思った。子どものころに見ていたタカさんからは、想像できない姿だった。

 とんねるずの石橋といえば、画面狭しと暴れまわり、誰よりも大きな声で叫び、テレビカメラによじ登り、まさに我が道を行く、我が道を行くために周囲を破壊することもいとわない、そういうイメージだった。歌手としてもヒットを連発し、『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系)のロケでは、アイルトン・セナを呼び出してゴーカート、ペレを米・ニューヨークに訪ねてPK対決と、お笑いどころか芸能界そのものさえ狭く感じさせるような、スケールと横暴の権化のような存在だった。誰もが、その天上天下唯我独尊を地でゆく怪獣のような姿に憧れていた。

 今回の動画を見ていて、思い出したことがある。