2020年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)におけるマヂカルラブリーの優勝をきっかけに、テレビの世界で一般名詞化した「地下芸人」。その定義は曖昧だが、おおむね「売れてない」「下積みが長い」「変なネタをやってる」「売れる気がなさそうに見える」「華がない」「吉本なのに∞の出番がもらえない」「黄色い服を着がち」「冷蔵庫のコスプレしがち」あたりだろうか。

 マヂカルラブリー優勝の翌年の21年『M-1』では、決勝進出者が口をそろえて「友達ばかりだった」と語るように、モグライダー、ランジャタイ、オズワルド、インディアンス、錦鯉、真空ジェシカらの「地下芸人」たちが漫才日本一を争うという事態も起こり、その大半をテレビの世界に送り込んでいる。

 時は、大地下芸人時代。テレビ側もさっそく「地下芸人」ブームに食いついたが、その扱いはさまざまだった。