「1stステージ前半」からつづく

■ゼンモンキー「神社」

今まで見たことのある中でも、もっともオーソドックスでよくまとまっているネタを1本目に持ってきたという印象。ヤザキとむらまつと彼女の関係性の説明の手際にはほれぼれするし、脚本には一切のムダもソツもないように見える。

逆に言うとそのムダとソツのなさが、序盤から火力勝負になってしまった今回の大会では不利に働いた。ヤザキとむらまつが最初から最後までテンションが高いままなので、平板な人物に映ってしまっている。人物の厚みというか、彼女が好きだという本音の裏にある2人の個人的なフェチやエゴのようなものまで描ければ、よりパワーワードを生む可能性があると思う。つまりは、まだ伸びしろが大きいネタだということで。そこまでやんなきゃいけないの? とも思うけど。

それにしても、まだ芸歴4年。これで自己紹介は済んだし、ゼンモンキーは広く知られることで強くなるトリオに見える。ネタ中に観客が荻野の登場を待ち遠しく思うようになったら、もう無敵だろう。