草むらかどこかから津田を刈り取ってきて、人様に見せられる姿に調理したのはユースケだった。「どんな店員やねん!」「走ってる途中のクルマぁ~」漫才におけるスベリ知らずの津田のツッコミも、一言一句ユースケの指示によるものだ。「津田が、電気が流れている鉄パイプに触って、死んだ」のエピソードを筆頭に、ユースケによる津田に関する絶品トークは枚挙にいとまがない。

 ユースケが引き芸で売れたのだから、ユースケのように振る舞ってもいい。そう考える若手がいたなら、それは極めて危険だ。

 ユースケは黒パン一丁のふりをして、ドデカいサーベルを持っている。誰よりも鮮やかな毒霧を常に身にまとっている。津田は、ユースケがたったひとりで精錬し尽くした強靭な武器なのである。

 だからこそ、ユースケに聞いてみたいことがある。昨年の『お笑いの日』(TBS系)で、津田史上最強クラスの爆笑をかっさらったランジャタイ・国崎和也による津田プロデュースを、どう見たのかと。

(文=新越谷ノリヲ)