現在、女子ゴルフ界では、1998年度生まれの「黄金世代」が大きく台頭しています。現在の大学生や若手ビジネスパーソンの皆さんと同世代ですね。連日のようにテレビ番組などで取り上げられる存在ですが、実はその陰で2000年度生まれの「プラチナ世代」が旋風を巻き起こしています。
女子ゴルフ界で台頭する「プラチナ世代」とは
プラチナ世代とは、2000年生まれの女子ゴルフ選手たちのこと。2020年時点でまだ19歳~20歳とキャリアは浅いのですが、国内ツアーで大活躍している選手が多く、そのポテンシャルや実力は「黄金世代」をしのぐのでは?とのことで「プラチナ世代」と呼ばれています。
黄金世代と比べるとメディアへの露出が少ないため、その名称は広く浸透していませんが、日本ゴルフ協会の公式サイト内でもツアー大会の見所を紹介する記事で「プラチナ世代」という名称が用いられています。オフィシャルに「プラチナ世代」と称されていることからも、その期待の高さがうかがえます。
プラチナ世代に属する主な選手
プラチナ世代にはどのような選手が含まれるのでしょうか?今回は、プラチナ世代の中でも有力な4人の選手を紹介します。
安田祐香
プラチナ世代の中でも、とくに高い実力を持つと言われているのが安田祐香選手です。安田選手は兵庫県神戸市出身、現在は大手前大学に在学しながらプロゴルファーとして活動しています。
特筆すべきは、過去のツアー成績です。2017年に行われた日本女子アマ選手権(女子アマチュアゴルフの日本一を決めるトーナメント)に出場し、当時高校生ながら優勝しました。その後もアマチュア選手の中で圧倒的な成績を残し続け、2018年には「大東建託いい部屋ネットレディス」に出場し、アマチュアながら3位タイという圧倒的な実績を残しました。
2019年にはプロテストに一発合格しており、プラチナ世代のリーダーとして今後の活躍が期待されています。
吉田優利
吉田優利選手は、安田選手と並んでプラチナ世代の筆頭格と言える選手です。千葉県市川市出身の吉田選手は、安田選手と同様に2019年のプロテストに合格しています。
こちらも、プラチナ世代を代表する選手としてふさわしいほどの成績を残してきました。圧巻だったのは2018年、「日本女子アマ選手権」と「日本ジュニア選手権」を連続で制覇したことです。1年間で両タイトルを獲得したのは、2003年の宮里藍選手以来であったため、大きな話題となりました。
また、プロのトーナメントである「ワールドレディスチャンピオンシップ・サロンパスカップ(2019)」では、アマチュアながら4位タイに入っており、プロでも実力が通用することを証明しました。
古江彩佳
古江彩佳選手は、安田選手と同じく兵庫県神戸市出身のプロゴルファーです。ここで紹介する4人の中では一足はやくプロ入り。
3歳からゴルフをはじめた古江選手は、プラチナ世代の中でもいち早く頭角をあらわし、2017年に開催されたトヨタジュニアW杯では、同じくプラチナ世代の佐渡山理莉選手や後述する西村選手と一緒に日本代表として活躍しました。
古江選手の実績で特筆すべきは、2019年に開催された「富士通レディース」。当時19歳のアマチュアとして参加した古江選手はツアー史上7人目となるアマチュア優勝を果たし、プロ顔負けの実力を広く知られることとなりました。
西村優菜
プラチナ世代として最後に紹介するのは、大阪府堺市出身の西村優菜選手です。日本代表としてW杯に出場した実績はもちろん、2018年には2度に渡ってローアマチュア(大会に参加したアマチュア選手の中で一番成績が上位の選手であること)に輝くなど、アマチュア時代から圧倒的な実績を残してきました。
彼女もまた2019年のプロテストで一発合格しており、プロ大会ですでに実績を残していることから2020年度以降が期待されているプラチナ世代の一人です。