金融の知識って必要ですか?

くすい: 逆に気をつけておいたほうが良いことはありますか?

秋山: 今まで家計診断をしたお客さんの中で、すごく惜しいなと思う人もいっぱいいるんですよ。例えば、とにかく安心したいと思って、貯金が全然できないのに保険だけいっぱい入ってて大変なことになっている人がいたりとか。その一方で、「高額療養費制度があるから、医療保険やがん保険には加入しなくていいですよね」「遺族年金があるから生命保険もいらないですよね」と言って、ちゃんと貯蓄ができているわけじゃないのに、保険を全否定しちゃってる人もいます。貯蓄があるなら一理あると思いますが、貯蓄も少なく保険もゼロで子どもが2人いたりすると、本当に大丈夫かな?と思います。

(写真=森口新太郎撮影)

くすい: それは結構怖いですね。

秋山: ちゃんと体系だった知識を身につけてから最初の一歩を踏み始めるのが大事だなと思います。正しく学んで正しくステップを進めていけば間違いにも気付けるけど、間違えてることに気づけないまま突き進んじゃうと危ない。行動しているのに、結果そのお金は浪費ということになりかねないんですよ。

横山: 正しい知識をつけるというのはありますよね。あと、お金に対してのリテラシーがあまり高くなくて、情報の取捨選択が苦手な人も結構いると思います。実はそういう人はまっすぐだったりするので、誰かがこうだと言ったらそれを信じちゃったりする。でも、世の中にはトラップがいっぱいあるから、気をつけないといけないですよね。私たちも、まずは情報をきちんと伝えたいなという思いがあってmirai talkを始めたというのもあります。金融リテラシーがまだ高くない人は、変な癖がついていないぶん、吸収力も高いんですよ。私はそういう人だからこそ頑張って勉強するべきだと思うし、みんなが自分で自分を守っていくことができるように、支援していきたいと思います。

ライフプランニングは未来に進むための第一歩

左から、mirai talk取締役の秋山さんと横山さん、DAILY ANDS編集長のくすい(写真=森口新太郎撮影)

くすい: 今日はありがとうございました。最後に、読者に伝えたいことがあればお願いします。

秋山: 相談を受けていていつも嬉しいなと思うんですけど、ライフプランニングをやって、自分の人生がスカッと見えて将来の対策がわかると、皆さん本当に良い笑顔で帰ってくれるんですよ。ライフプランニング自体、本気でやったことある人って少ないと思うんですけど、きっと人生が変わるのでやってみてほしいなと思います。

横山: お金のことってすごい難しく考えちゃう人が多いんですけど、いろいろ考えているより、ほんの少しでいいので行動することが重要です。例えば口座開くだけとか、本当にちょっとしたことをやってみる。そういうちょっとしたことの延長線上で将来が出来上がっていくんですよね。頑張って節約して、例えば月2万円3万円でも差が出るとするじゃないですか。ひと月たった数万円でも、将来60歳で尽きちゃう予定だった貯金が、80歳、90歳まで大丈夫になって、さらにそのお金を運用していくことで100歳まで安心できるようになる。そんな未来をつくるために、ライフプランを立てて実行に移すんです。ライフプランニングの重要性を理解してくれる人はたくさん増えてきたし、これからも伝えていかなければならないところだなと思います。

くすい: ライフプランニングの大切さがよくわかりました。秋山さん、横山さん、ありがとうございました!

文・DAILY ANDS編集部/DAILY ANDS

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