一方の民主党は、現職が再選を目指すとあって候補者は現時点でわずか3人。無風状態と言える。バイデン大統領のほか、暗殺されたジョン・F・ケネディ元大統領のおいで同じく暗殺されたロバート・F・ケネディ元司法長官の息子であるロバート・ケネディ・ジュニアと自己啓発作家のマリアン・ウイリアムソン氏だ。

 ロバート・ケネディ・ジュニアは名門家の出身で弁護士でありながら、「新型コロナワクチンが自閉症の原因となる」など根拠不明の発言を繰り返したため、多くの有権者から「変人」と見られている。ソーシャルメディアのインスタグラムからアカウントを停止されたこともある。

 このままいくと民主党の候補者にバイデン大統領がなる確率が高いが、この流れに民主党支持者が不安を強めている。

 CNNの9月の世論調査ではバイデン大統領の支持率は39%で、この1年で最低となった。さらに党員を含めた民主党支持者の67%が、今回の大統領選ではバイデン大統領以外の人物を党の候補者にするべきだと答えた。

 AP通信の8月の調査によると、調査対象者の77%が、さらなる1期4年を務めるにはバイデン大統領は「高齢すぎる」と考えている。民主党支持者だけでも69%が同様の意見だった。