女優たちの告発が相次ぐ中、モデルで女優の水原希子が「業界では(大勢のスタッフの前でも気にせずに)脱いで演じ切るのが立派な俳優だ、という歪んだ捉え方を押し付ける暗黙の了解が存在していた」「私も男性監督から言葉のセクハラにあたるような発言をぶつけられた事は数え切れないぐらいあった」などと、芸能界の問題点を週刊誌で告白したことも話題になった。
さらに、ジャニーズ問題の告発者のひとりであるカウアン・オカモト氏は今年4月に出演したYouTube動画で、人気グループなども含めた女性アイドルの世界についても「アイドルとかグラドルとかと関わったりするけど、枕(営業)だらけじゃないですか」「もう本人から泣きながら被害を直接聞くんで」「高校生とかなのに挨拶しに部屋行ったら、ボスや編集者が待っていて『おまえ、部屋から出たら(仕事)ないから』と言われ、大人3人が動画を撮ってるところで枕させられたり」などと、性加害が横行していると訴えていた。また、地下アイドルの世界ではもっと悲惨な性加害が繰り返されているとの指摘もある。
日本商工会議所の小林会頭の発言は大きな影響力があるが、これをきっかけに性加害調査が芸能界全体に広がることになるのか。だが芸能界には「調べられたら困る人」が少なからずいる可能性があり、圧力や忖度によって今回の発言が「スルー」されるおそれもある。「ジャニーズ叩き」だけで終わらず、女優や女性アイドルなども含めた芸能界全体にメスを入れることができるのかどうか、メディアの役割が問われることになりそうだ。