◆デヴィ夫人「なぜすぐに訴えない」発言にカウアン氏「あなたのような人に否定されるから」

 株を下げたというよりも、ある意味いつも通りだったと言うべきでしょうか。7月24日から8月4日に国連人権高等弁務官事務所の『ビジネスと人権』作業部会が来日するとの決定に、自身のSNSでこうぶちまけたのです。

<ジャニー氏が亡くなってから、我も我もと被害を訴える人が出てきた。死人に鞭打ちではないか。本当に嫌な思いをしたのなら、その時なぜすぐに訴えない。>(2023年7月18日 旧ツイッター)

 この発言に反応したのが、被害者のひとり、カウアン・オカモト氏でした。

<ジャニーさんの功績が全部消えるわけではありません。ただいくら愛していてもまだ性について何も理解できていない子供に対して性的な行為を行うのは極めて卑怯です。その出来事は簡単に打ち明けられるものではありません。もし勇気を振り絞って言ったとしてもあなたのような人に否定されるからです。>(2023年7月19日 旧ツイッター)

 カウアン氏の訴えにデヴィ夫人のリアクションはありませんでした。

 大きく事態が動き出したジャニーズの性加害問題。今後も著名人が激しい議論を繰り広げるのでしょう。

<文/石黒隆之>

【石黒隆之】

音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。いつかストリートピアノで「お富さん」(春日八郎)を弾きたい。Twitter: @TakayukiIshigu4