◆毒親か、真犯人か? 鈴木京香の恐さが炸裂
登場するキャラクターは、誰もが実に人間臭く、ひと癖ある人物ばかり。しかし、中でも群を抜いているのが、鈴木京香演じる真希子です。
真希子は、もともと貧困のシングルマザーでした。そこから御手洗家の後妻におさまり、読者モデルやSNSのインフルエンサーとしてちやほやされるセレブ妻へと成り上がっていきます。主人公の杏子から、すべてを奪い取ったと言っても過言ではない真希子。火事を起こした真犯人だと疑われるには、十分すぎるほどに怪しい女です。
また、引きこもりの長男・希一(工藤阿須加)を、対外的には“商社マンで海外赴任中”と伝えたり、次男・真二(中川大志)が病院の跡取りになるよう画策したりと、毒親感もうかがえます。
この真希子は、とにかく欲が深く、自分の欲にとにかく忠実。演じ方によっては、ただの嫌な女になってしまいそうな悪女ですが、大女優の鈴木が圧倒的な存在感で魅力的に演じており、観る者を惹きつけます。
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