本田演じる元高校教師の女性が駆け出しのボーイズグループ「8LOOM」が暮らす寮の寮母となるというストーリーで、全話平均視聴率は5.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低調だったが、高橋文哉らがメンバー役を務める8LOOMの人気が爆発。現実でもシングルやアルバムをリリースして熱狂的に支持され、ライブツアーは大盛況となった。8LOOMのメンバーたちは俳優として躍進したり、写真集のリリースが次々と決まったりと、ドラマ終了後も人気はうなぎ上りになっている。
一方、本田は演技力の問題を指摘されて第1話からSNSが炎上するという憂き目に遭い、役のキャラクターが「ウザい」などと批判された上に、劇中でメンバーとの恋愛が描かれたことも「寮母との恋愛まじでいらない」「オタクに刺さるはずのドラマなのに、オタクが一番嫌いな展開」と大不評。今どき少女漫画でもないようなベタな演出も批判を呼び、せっかくのTBSドラマ初主演だったものの、本田の評判を大きく下げる形となってしまった。
ドラマは火曜ドラマ枠の歴代ワースト視聴率で終了。それでも一部では「女優としてコケてもCM人気があるから問題ない」という楽観的な見方もあったが、2022年はヒロイン役を務めた映画『鋼の錬金術師 完結編』2作の“大コケ”も話題になるなど、女優としての評価が下がったことがCM需要にも悪影響を及ぼしてしまったとの見方が出ている。
そんな中、『君の花になる』の映画化が内定したと今月7日付の「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)が報じたことで波紋が広がっている。8LOOMが活動休止から3年後に再結集するというドラマ最終回の内容に沿った物語になりそうだとし、2025年末に公開される予定だという。正式発表ではないのでどうなるかは分からないが、もし映画化となれば現実でも8LOOMが再び活動するとみられるのでファンは大喜びだろう。だが、8LOOMファンが本田演じる寮母の登場を求めているようには見えず、映画が伸び悩めば、女優としての評価がより下がる可能性もある。
今年1月期に放送された高橋一生主演のテレビ朝日系土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』でもヒロインを務めた本田だが、こちらは高橋や橋爪功といった演技巧者に支えられたのに加え、ぶっきらぼうな役柄がハマっていると評価は上々だった。浮き沈みが激しいのは芸能界の常だが、本田は女優としてもCMキャラクターとしても正念場を迎えそうだ。