一方、山下はジャニーズ事務所の元副社長である滝沢氏とも親交が深く、滝沢氏は山下の愛称「山P」の名付け親でもある。昨年11月に滝沢氏がTwitter(現X)アカウントを開設した際には、山下が「ずっと大好きな先輩」と滝沢氏にコメントを送り、その後もSNS上で親密なやり取りを繰り返している。滝沢氏が設立した「TOBE」に山下が合流する可能性は薄いとみられるが、こちらも良好な関係性を保っているのは間違いない。

 山下は2021年秋に独立してから海外を中心に活動し、一部では「いきなり海外は無謀ではないか」との批判もあったが、そうした声をよそに着実にキャリアを積み重ねてきた。その努力が実って、ついに日仏米共同制作の『神の雫/Drops of God』で海外ドラマ初主演を飾り、今春にApple TV+で世界配信(日本では9月15日からHuluで独占配信)された。さらに、6月には日韓共同制作の主演映画『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』がAmazon Prime Videoで独占配信されている。

 無論、活動の場は海外だけではなく、来年1月3日には人気主演ドラマのスペシャルとなる『正直不動産スペシャル』が放送され、さらに9日から続編『正直不動産2』がNHKで放送予定。今年7月には、映画の宣伝もあってNHK『あさイチ』や日本テレビ系『ZIP!』など各局の情報番組にも多く出演した。メディア露出を増やしたことで、ジャニーズ退所によって生じていた「タブー感」が急速に薄れている。

 6月に配信された集英社オンラインのインタビューでは「海外での活動を目的にしているわけではなく、新しい感覚、自分にない感性を持っている人と仕事がしたいんです」と話し、海外にこだわっているわけではないことを強調。実際に国内での活動も増えつつある。