「まだ20歳の女子大生なので荷が重過ぎる。表立って役員にすればまた世間に叩かれるので、裏方に回し、しばらくは“帝王学”を学ばせるだろう。白波瀬氏が固辞した場合、世間のイメージがいい井ノ原を社長に据えて事務所のイメージをクリーンにし、その後、時期を見て娘にバトンタッチとするのでは。しかし、報告書では同族経営こそ『ジャニーズ事務所におけるガバナンス不全の最大の原因の一つ』と明言されていることから、事務所のイメージが完全刷新されないかぎり、娘を表に立たせることはないだろう」(テレビ局関係者)

 誰が新社長になるにせよ、「社長交代」となったところで懸念されるのが、ジュリー氏による“院政”が敷かれることだ。

「ジャニーズ事務所の株主は1980年からジャニー氏とメリー氏で50%ずつ持ち、白波瀬氏のような古参幹部ですら、事務所の経営方針に対する影響力は一切持てなかったと指摘されている。ジャニー氏、メリー氏と亡くなって、2021年からはジュリー氏が100%株主となっており、『ジャニーズ事務所は、所有も経営も、正にジュリー氏の会社』。WBC日本代表のヘッドコーチを務めた白井一幸氏ら3人の社外取締役を7月1日付で迎えているが、そもそも取締役会が開かれていないので、『期待されている職務を果たす機会を十分に与えられていない』とまで指摘されており、現状のジャニーズ事務所において取締役は“お飾り”状態といえる。このままジュリー氏が社長を退任し、会長職に退いたところで、ジュリー氏の影響力はこれまでと変わらないだろう。事務所は今回の提言を受けて記者会見を近日開く予定だが、この部分にまで踏み込む改革ができるかどうかがカギとなる」(週刊誌記者)

 はたして誰が泥舟のジャニーズを新たに率いることになるのか。そしてその裏で株主構成がどうなるのかも注目される。