青苔の庭園が美しい「三千院」や、日本三景にも選ばれている景勝地「天橋立」、約400枚の田んぼが扇状地に広がる「袖志の棚田」など、京都で出会えるおすすめの自然風景をご紹介します。
1.三千院
左京区大原の自然豊かな場所にある天台宗の寺院。最澄が比叡山東塔に三千院(三千院門跡)を建てたのがはじまりで、明治維新後にこの地に移りました。
境内にある「聚碧園」と「有清園」の2つの庭園は三千院の見どころの一つ。聚碧園は客殿の前にある池泉鑑賞式庭園で、東側は山すそを利用した上下二段式とし、南側には円形とひょうたん形の池が配されています。客殿では、お抹茶をいただくこともできます。緑あふれる美しい庭園を、くつろぎながら鑑賞するのも良いでしょう。
有清院は、青苔と杉やひのきの木立ちが美しい池泉回遊式の庭園です。有清園という名前は、中国の詩人「謝霊運(しゃれいうん)」により命名されたそう。山すそには三段式の滝も配されており、池に注ぐように水が流されています。
2.天橋立
日本三景のほか、“日本の名松百選” や“日本の道百選” 、“日本の渚百選” など多くの日本百景に選ばれている景勝地。全長約3.6kmの砂嘴(さし)でできた砂浜に約8,000本もの松が生い茂っており、天にかかる橋のようであることから「天橋立」と名付けられました。
天橋立の楽しみ方といえば高台にある展望所から「股のぞき」をするのが王道ですが、上から見るだけでなく、歩いて渡ることもできます。対岸までは徒歩で50分ほど。潮風を受けながら、“天にかかる橋”を自分の足で歩いてみては。
3.保津峡
亀岡市の保津橋付近〜嵐山の渡月橋まで続く渓谷で、一帯は京都府立保津峡自然公園に指定されています。深いV字型の渓谷は断崖と奇岩がひしめくダイナミックさで、山肌を覆う木々が四季折々に彩りを添えます。
保津峡を船で下る「保津川下り」は、保津峡の渓谷美を堪能できる人気のアトラクション。船頭が巧みに操る船に乗り、約16kmの蛇行した渓流を約2時間かけて下ります。
また人気の観光列車「嵯峨野トロッコ列車」では、眼下に保津峡を眺めながら、約7.3kmの道のりを約25分かけてのんびりと走り抜けます。