実際、ジャニーズJr.当人たちが一番複雑な心境だろう。

 HiHi Jetsの猪狩蒼弥は、今年4月放送のバラエティ番組で、「前はジャニーさんがデビューって言ったらデビューだったんですよ。でも、そうじゃなくなって、誰かが(ひとりで決定権を持っている)ということではなくなった。兼ね合いというか、バランスというか」と語り、創業者の故ジャニー喜多川氏が社長だった時代とデビューの基準が大きく変わったことを告白し、「何したらデビューできるの?」と、どうすればデビューできるのかわからないとの悩みをこぼしていた。HiHi Jetsはデビュー組並みの大会場でコンサートを成功させているが、猪狩によると「今度ライブやります、こんな大きいところでやらせてもらいます……けど、それとデビューはまた別」なのだという。

 かつての「デビューはジャニー氏の意向次第」に関する是非は別にしても、ジャニー氏他界後の相次ぐ体制変更によって、ジャニーズJr.の中では「どうしたらデビューできるのか」という最も気になる部分が不明瞭であることがうかがえる。

 猪狩はもはやそこで悩むことは諦めた様子で、以前はHiHi Jetsのメンバーたちと「どうやったら俺ら認められる?」と話し合いを繰り返していたというが、今は「(どうすればいいか)分かんないから、もう楽しもうぜ。そしたら、いつか認められるでしょ!」と前向きに考えることにしたという。そんな状況で「デビューの概念が変わるかも」などと言われたら、余計にジャニーズJr.たちは混乱してしまうかもしれない。