学生のうちに経験しておきたい失敗とは
――就職活動では、学生が考えがちな“優秀な学生像”と、“実際に企業が求める人材”にギャップがあることも少なくありません。
エン・ジャパン :自己分析やES作成を始めた学生から、『これといってインパクトのある経験がないのですが、大丈夫でしょうか?』といった相談を受けることがあります。この場合、部活動やコンテストでの優勝など、『凄そうなことを経験している=優秀』と捉えていることが多いようです。
あるいは『論理的思考力が高い、コミュニケーション能力が高い=優秀』というイメージを持たれているパターンも多いかもしれません。
――実際には、そのような経験を持つ学生はごく一部ですよね。また、ふんわりとした論理的思考力やコミュニケーション能力だけで乗り切れる仕事というのも、それほど多くはないと思います。
エン・ジャパン :企業側にとっての“優秀な人”というのは、ほとんどの場合“特定の仕事において高いパフォーマンスを発揮できる人材”を意味しています。すなわち、“優秀な人”の定義は仕事によって異なるということです。
学生のみなさんにとって大切なのは、自己分析と仕事への理解を深めたうえで、具体的なやりがいや厳しさをイメージすること。そうすれば引け目を感じることなく、おのずと『自分に合う=活躍可能性が高い職種や会社』が見えてくるはずです。
――インパクトのある経験や定量的な計測が難しい能力の多寡よりも、実際にその仕事に就いたときに成果を出せる人材であるかどうかが何よりも重要になるということですね。最後に、社会人として生きていくうえで大きな財産になる“学生時代の経験”とは、どんなものだと考えていますか?
エン・ジャパン :コロナ禍をはじめ、あらゆるものごとの不確実性が増した現代においては、苦しい状況に追い込まれてもポジティブな未来を描いて行動していく力が求められます。メンタルが折れてしまうような“失敗体験”と、そこから立ち直って努力を重ねて目標を達成したことで得られる“自信”は、今後ますます重要になっていくと思います。
――華々しい成功体験だけでなく、トライアンドエラーを繰り返すことも大切なのですね。
エン・ジャパン :社会に出ると、プロとして成果を求められるプレッシャーがありますし、職場や家庭での責任が大きくなるに従って失敗によるダメージも大きくなります。失敗を恐れて挑戦できない社会人にならないために、学生時代からできるだけ多くのことにチャレンジし、失敗を通じて心のタフネスを鍛えておくことが大切です。
どんなフィールドでも構わないので、学生のうちに“新しい環境”や“変化”への抵抗感を減らしておくことを推奨したいですね。
肩書きに縛られることなく、自分らしい成長の形を模索すべし
就職活動の専門家の見解によると、学生時代の役職そのものよりも、さまざまな経験の中身を具体的に伝えることが重要なのは間違いないようです。明確な肩書きのない学生のみなさんも、決してコンプレックスを感じる必要はありません。
自分自身のパーソナリティを真摯に分析し、学生時代にしかできない挑戦と失敗を重ね、これからの社会でも活躍できる人材へと成長できるようにしたいものですね!
取材協力:エン・ジャパン株式会社
提供・UpU
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