高額報酬の見返りに、見ず知らずの他人が犯罪に加担する“闇バイト”が横行している。警察庁は7月27日、少年が闇バイトへの応募をきっかけに犯行グループに使い捨てにされた挙げ句、検挙されるまでの実態等について取りまとめた「犯罪実行者募集の実態」を公表した。

 これは、闇バイトの応募から検挙までを実例に基づいてまとめたもので、警察庁では、闇バイトの募集は、犯罪実行役の募集にほかならず、実態は犯行グループが切り捨て要員の実行役を手広く募集するものだと指摘している。

 また、犯行グループは約束の報酬を元から支払うつもりはなく、少年を都合よく利用した後、簡単に「捨て駒」として切り捨て、さらに、犯行グループは入手した個人情報を基に、少年を執拗に脅迫し、恐怖心を植えつけることで、少年が犯罪への加担を断ったり、犯行グループから離脱したりすることを阻止し、少年の家族を脅すケースもあると述べている。