「動物愛護の考えは近年球速に広まり、ハブとマングースのショーや闘犬などは中止に追い込まれました。先日は、猿回しに対して虐待だとの批判が寄せられる事件もありました。ただ、こういった批判が進むと、アシカやイルカのショーはどうか、お金を取って象やラクダに乗せるのはいいのか、そもそも動物園というもの自体が動物虐待ではないかという話にまで繋がります。
アニマルウェルフェア(動物福祉)が進むヨーロッパでは、鶏卵ひとつを取っても“にわとりが正しく育てられているか”が問題視されていますし、マウスを使った動物実験も是非が問われていて、理系の研究現場でマウスが確保できないケースも発生しています。それらが全部なくなるべきと考える人は少数派のはず。競馬が見過ごされていることも含め、場当たり的にOKかそうでないかが決められている感は否めません。
競馬の話に戻れば、北海道で行われているばんえい競馬は、かなり激しくムチを入れますし、急坂を登るところも上げ馬神事と似ています。来年、“修正”された上げ馬神事が行われれば、また大きなニュースになるでしょうが、『上げ馬神事の話題はさっさと終わって欲しい』というのが競馬関係者の本音でしょうね」(同上)
今回、上げ馬神事を鋭く批判した人は、世に出回る馬肉の出元がどこかを調べたほうが良いかもしれない。