こういった声に対し、主催者側は神事の内容を見直す方針を発表。動物愛護の大切さは言うまでもないが、ここでモヤモヤするのは「競馬」の存在だ。競馬は多くの愛好家を有するが、上げ馬神事と被る部分は多い。

「今回、上げ馬神事が炎上した直接的な理由は馬が殺処分されたことでしょうが、競馬の世界では走れなくなった馬の多くが殺処分されていることは周知の事実。上げ馬神事では手荒く馬を叩いていることも批判されましたが、競馬でもレース中には騎手がムチを入れています。これを“上げ馬神事と競馬はまったく別物”と言うのは無理筋でしょう。

 ただ、メディアは上げ馬神事の件は取り上げても、競馬との関連は完全に無視しています。JRAはメディアにとって大スポンサーですし、競馬ファンは多いので不必要に彼らを刺激したくない。競馬は色々なニュースを提供してくれる大事な取材ネタでもありますから、見て見ぬふりをせざるを得ないのでしょう」(フリーのスポーツ記者)

 上げ馬神事に限らず、多くの行事やイベントが動物虐待の名のもとに縮小や撤退を余儀なくされている。