ファストファッションのギャップはバービーとケンのTシャツやパンツなどピンク色の商品を販売。特にバービー人形が着用するようなショートパンツは話題となり、北米では多くの映画館にギャップの服を着たファンが集まっている

 米美容サロンのウルトラ・ビューティーはバービー仕様のショッキングピンクの電動歯ブラシなどを販売し、ヒット商品となった。マイクロソフトもゲーム機Xboxでピンクバージョンを売り出した。

 米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ワーナー・ブラザースは映画「バービー」をどう演出するかを協議するために、毎週、特別な会議を開いてきたという。映画界にこびりついた古い考え方から完全には抜けきれなかった同社も、逆風の時代に映画をヒットさせるためのマーケット戦略では新しい方向を見ていた。

 女性パワーが常識を覆した「バービー」でも男性の魅力的なキャラクターが登場する。バービーの恋人であるケンだ。着せ替え人形バービーの世界では、常に主役は女の子のため、男の子のケンはいつも脇役だ。爽やかな好青年だが、どこか寂しげ。映画でもケンの悲哀がたっぷりと表現され、ライアン・ゴスリンが見事に演じている。